[2.1 取付・交換] ハブ交換


スポークの交換

 部品を発注しなければならないのですが、これがまず問題で、スポーク寸法をどのように指定して発注するか迷うのです。
簡易的には、スポーク寸法は、内側を測りますが誤差が生じますので、注意が必要です。
T←−−寸法−−−→ (内側からネジの先端までの寸法)
L_________ (スポーク)

スポーク長の求め方

(1)部材の寸法指定
 @リムの内寸法(mm)←メーカー値があればいい
 Aスポーク穴のピッチ(mm) =シマノのカタログ値
  リアハブは左右非対称ハブのため、フランジ- センター間(mm)
 B右側=シマノのカタログ値
 C左側=シマノのカタログ値
(2)組み方を指定
 Dホール数=32穴/36穴(一般的には)
 Eスポーク組み数の選択=6本組(一般的な組み方)

「ハナビシ スポーク長算出プログラム」を利用させてもらいました。
スポーク長算出プログラム

スポーク組みと振れ調整

基本となるスポークをセット

・ニップルを外して、スポークをすべて取る。フロントは長さが左右同じだが、リアは左右で長さが違うので仕分けしておく。
・目印となる基準点(私は空気入れ穴)を決めて、片側から4本間隔でスポーク入れて、ニップルを仮止めしておく。
・次に、反対側にして上記の隣にやはりスポークを入れて、ニップルを仮止めしておく。

振れ取り台のない場合

スポークを組む上での、自己流のポイント

@前輪の調整

・左右同じ長さのスポークを使うので、まず、組んだ後にニップルをドライバで同じ長さのところまで閉めていく(これでホイールの中心はほぼ出ているはずである)。
・その次に、リムを回転させながら真円になるようにニップルを左右同時に少しずつ閉めていく。
・ここから慎重に、ブレーキシューをチェック用にして、リムの左右の振れを片側だけのニップル閉める。
・その反対は緩めて、振れをとり、すぐにリム真円をチェックする。この繰り返し。
・これでブレーキシューと0.5mm以内の振れに収まれば、第一段階の調整は終る。
・空気入れ口から順番に1/4づつ閉めてテンションを上げていく。この時に閉める強さをみていく。
・ニップルの角が丸まらないようにして、限界を感覚でつかむ。
・最終的に、リムの左右の振れと真円を微調して出来上がり。

A後輪の調整

・左右のスポーク長さが違うので、組んだ後にスプロケット側のニップルをドライバで同じ長さに閉める。
・その反対側のニップルは、緩みを無くす程度の軽さで閉める。
・その次に、リムを回転させながら真円になるようにニップルを左右同時に少しずつ閉めていく。
・ここから慎重に、ブレーキシューをチェック用にして、リムの左右の振れを片側だけのニップル閉める。
・その反対は緩めて、振れをとり、すぐにリム真円をチェックする。この繰り返し。
・これでブレーキシューと0.5mm以内の振れに収まれば、第一段階の調整は終る。
・空気入れ口から順番に1/4づつ閉めてテンションを上げていく。この時に閉める強さをみていく。
・ニップルの角が丸まらないようにして、限界を感覚でつかむ。
・最終的に、リムの左右の振れと真円を微調して出来上がり。

振れ取り台のある場合

・組のスポークを入れていくが、ハブ側とリム側の位置をよく確認して、かつ、基本のスポークの上下のどちらを通していくか確認しながら入れていき、ニップルで仮留めする。
・反対側も同様にする。

スポークが入れ終わったら、ハブの位置を決める

・ニップルをリムのタイヤ装着側からマイナスドライバーで軽く閉めていく。このときも基準点(目印でいい)から行うようにする。要領がスポークがネジの谷を越えない程度に閉めること。
・ここで、リムセンターゲージ(FCG-310)を利用して左右均等になっているか確認する。なってなくても次の作業で直していく。


振れ取り台にセット , 振れ取り台のゲージで調整 , リムセンターゲージで確認
《振れ取り台にセット》《振れ取り台のゲージで調整》《リムセンターゲージで確認》

リムの円形と左右の触れの調整

・リム振れ取り台本体に組んだホイールを載せる。軸幅は80mmから190mmまで幅を広げられるので、ほとんど自転車のホイールは乗せられると思います。
・まず、ハブが中心に来ているように(リムの円形)を調整します。このときは、左右の触れはあまり気にしませんが、左右両方を閉めていきます。
・ハブが中心にきたら、リムの左右の振れを調整します(通称:振れ取り)。振れが寄っている側の反対側のニップルを閉めていきますが、そのニップの閉め量の半分ぐらいを前後のニップルも閉めておきます。
・振れ取り台の測定イゲージを見ながら、微調していきます。本体が調整されていれば、問題は無いと思いますが、リムセンターゲージで最終確認します(多分、きっちりサンターになっているはず)。

調整後はチェック

 パンク防止のためにリムテープをリムに回す。このときに、スポークが飛び出していたら、スポーク長のミスかスポーク組のミスということになりますので、やり直してください。問題が無ければ、タイヤとチューブを装着して、リアはスプロケットも装着して出来上がりです。

作成日時:2006年01月23日21時56分
更新日時:2010年10月26日20時34分


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